副作用を軽減するための鍼灸

副作用を軽減するための鍼灸:がん治療や薬物療法を受けている方へ

現代医療の進歩により、多くの病気や症状が治療可能になりました。しかし、治療の過程で避けられない「副作用」に悩む方も少なくありません。特に、がん治療では抗がん剤や放射線治療による吐き気、疲労感、食欲不振、さらには精神的な負担が生じることがあります。こうした副作用に対し、東洋医学である鍼灸が補完的な役割を果たすことが注目されています。

この記事では、副作用を軽減するための鍼灸の効果について解説し、日常生活で実践できるアプローチも紹介します。


鍼灸が副作用軽減に役立つ理由

1. 自律神経の調整

鍼灸は、自律神経のバランスを整えることで、体全体の機能を改善します。がん治療中に多いストレスや睡眠障害、消化不良などの症状は、自律神経の乱れが関与している場合があります。鍼灸治療により副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせることで、こうした症状の緩和が期待できます。

2. 吐き気や食欲不振の軽減

抗がん剤の副作用として吐き気や食欲不振を経験する方が多いですが、研究では鍼灸がこれらの症状を軽減する可能性が示されています。特に「内関」という手首のツボへの刺激が効果的だとされています。

3. 痛みや倦怠感の緩和

放射線治療や薬物療法に伴う慢性的な痛みや倦怠感に対しても、鍼灸は有効です。痛みを抑えるエンドルフィンの分泌を促し、患者さんのQOL(生活の質)を向上させます。


鍼灸治療の具体的なアプローチ

ツボ治療

鍼灸では、個々の症状や体質に応じて適切なツボを選びます。たとえば:

  • 足三里(あしさんり):免疫力の向上、疲労回復
  • 百会(ひゃくえ):ストレス軽減、精神安定
  • 内関(ないかん):吐き気や胃腸不調の緩和

これらのツボを的確に刺激することで、全身のバランスを整え、副作用の緩和を目指します。

お灸による温熱効果

鍼灸院ではお灸を使用することもあります。温熱療法としての効果により、血行促進やリラクゼーションが得られます。特に冷え性の方には、へそ温灸もおすすめです。


日常生活で取り入れるセルフケア

自宅でのツボ押し

自分で簡単に行えるツボ押しは、副作用緩和に役立ちます。たとえば、内関のツボを指で軽く押してみましょう。吐き気やストレスの軽減が期待できます。

温かい食事とリラックス

副作用軽減のためには、東洋医学で重視される「冷え」を防ぐことが重要です。温かい食事や飲み物を摂り、体を温める習慣を心がけましょう。また、深呼吸や軽いストレッチで心身をリラックスさせることも大切です。


鍼灸はどのような人におすすめ?

  • がん治療を受けている方で、副作用に悩んでいる
  • 抗がん剤治療に伴う吐き気や倦怠感がある
  • ストレスや不安が強い
  • 日常生活の中で免疫力を高めたい

ただし、鍼灸は医師の治療を置き換えるものではありません。主治医と相談のうえで、補完療法として取り入れることをおすすめします。


鍼灸で心と体のバランスを整えましょう

鍼灸は、身体に備わる自然治癒力を引き出し、副作用の軽減や生活の質向上をサポートする手段です。当院では、患者さま一人ひとりの症状や体調に合わせたオーダーメイドの鍼灸治療を提供しています。ぜひ一度、ご相談ください。


免責事項 

本記事は情報提供のみを目的としており、医療アドバイスではありません。健康に不安がある場合は、必ず専門医にご相談ください。

 

鍼灸マッサージ広川

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